<子どもたちへ>
皆さんは、今年の夏休みをどのようにすごしていますか。いつもよりは、短い夏休み、気がつくと終わっているということがあるかもしれませんね。有効に過ごしてほしいと思います。さて、夏休みの宿題には、ポスターを書くこと、木工作品を作ること等などが出されます。今年は、どうでしょうか。みんなは、何かを作る時どんなことから始めますか?「まず何を描こうか、とか何を作ろうか」から考えて、「どうしたら作れるか、何を材料にしようか」など一生懸命に考えることでしょうね。また何のためにそれを作るのかなど、その目的を考えるでしょう。作り始めて思い通り作れなかったり、予想していたものとは違う物になってしまったり、画を描くにしても、なかなか下書きが終わらず色付けまでたどり着けないと言う事があるでしょうか。気が付いたら宿題が終わっていなかったということもあるでしょうね。後一週間の夏休み、思い切り楽しんでもらいたいと思いますが、2 学期の準備も忘れずにね。夏休みが終わった時には、達成感や満足感を得ることが出来たら良いですね。
今日の聖書箇所には、この全宇宙そして地球がどのように出来たのかが書かれています。学校では、この宇宙が偶然に出来上がり、人間は猿から進化したという進化論を教えています。その考え方でいくと世界は、宇宙は、そして人間は偶然に出来たということになり、そこに具体的な意味を見つけることが出来ません。けれども聖書は、「はじめに神が天と地を創造した」と明確に教えています。これは、神様ご自身の言葉であり、宇宙や人間は神様によって造られたという宣言です。神様によって造られたから、そこには、造った神様の目的があるはずです。みんなも何かを作る時、意味のないものは作らないでしょう。なにか役に立つものを考えるはずです。
では、神様がこの世界を造られたのには、どんな意味と目的があるのでしょうか。
まず、神様が造られたものを見ることにしましょう。聖書には「第○日」と書かれてありますが、この「日」という言葉には、今のような24時間という意味と、ある一定の期間という意味があります。ここでは、「ある一定の期間」と理解したほうが良いと思います。でも今日は、1日、2日と言いたいと思います。
神様は、1日目に何を造られたでしょうか。・・・・・。そう「光」です。こうして「光と闇」が分けられました。
2日目は?・・・・。大空と水を分けました。こうして「大空」が造られました。
3日目は?・・・・。「陸地と海」「種の種類ごとの植物と実を結ぶ種類ごとの木々」だんだんみんなが知っている世界になってきていますね。
4日目は?・・・・。「太陽と月と星(星雲)」こうして季節が造られます。先週は、ペルセウス座流星群を地球の側を通過しました。見ましたか?流星群が通過する夜空は、流れ星が沢山みられます。神様は、幻想的な素晴らしい世界を造られたなぁと思います。
5日目は?・・・・。「種類ごとの水の中の生き物」「種類ごとの空の鳥」みんなが見ている魚や鳥が造られていきました。
6日目は?・・・・。「種類ごとの地上の生き物」みんなは、どんな動物が好きですか?
神様は、これらのものをご自身の「言葉」で造られました。神様が「光があれ」と言われると「光が出来ました。」。「光るものがあれ」と言われると「太陽が出来ました」神様は、このように何もないところから、すべてのものを造られました。そしてこの6日目は、特別なものが造られました。それは、人間です。神様は、人間を我々に似せて造ろうと言われました。これは、人間が、神様に似た者、神様と交わりを持つ者、特別な存在として造られたということです。神様は、土地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息を付きこまれました(創世記2:7)。それによって、人は生き物となったのです。そして神様は、人間を祝福されました。だから人間は、猿から進化したのではありません。神様が、人間を人間として造り、いのちを与えてくださったのです。それは、神様と交わり、神様の祝福を受け、神様が造られた世界を管理するためでした。
そして神様は、造ったすべてのものを見られて「非常に良かった」と満足なさったのです。皆さん、この世界の全ては、神様によって造られたことをしっかりと覚えてほしいと思います。そして神様は、人間を人間として造られ、人は神様と親しい関係を持つことが出来る存在として造られたと言う事を心に留めてほしいのです。みんな、一人ひとりは、神様にとってとても大切な存在として、この世に存在し、神様はみんなを祝福してくださいます。
祈り
「愛する天の父なる神様、あなたの聖なる御名を賛美します。神様が、この世界をお造りになられたことを感謝します。また僕たち(私たち)を造り、愛し、守って下さっている事を感謝致します。神様との親しい交わりを持ちながら歩ませて下さい。イエス様の御名によってお祈り致します。アーメン。」
<適用>
さて、続いて私たちが心に留めておきたいこと、神様が私たちに教えておられることに目を向けましょう。
Ⅰ;素晴らしい世界
神様が、天と地を創造しました。それは、「素晴らしい世界」です。神様は、無から有を造り出すお方です。神様は、ご自身の言葉によって、全てを造られました。そしてこれは、実に秩序に満ち、精密に造られた世界です。神様は、この世界を完全なものとして造られました。創世記1章31節の「見よ。それは非常に良かった。」という神様の宣言は、これ以上手を加える必要がないほどに完全だったということです。それは、創造の順番にも現れています。もし最初に動物などを造ってしまったら、生存することは難しかったでしょう。そこには光や太陽光がないからです。植物を最初に造ったとしても、やはり光合成が出来ませんから、植物は育たないのです。神様の創造の順番は、地球が存在するための必要なすべてが整う順番でもあったのです。
こうして造られたものは、絶妙なバランスと秩序によって保たれています。今は、人間の罪によって、自然界のバランスは崩れてしまいましたが、創造されたときは、それは完全だったのです。と言っても神様は、創造のときから今に至るまで創造の秩序を保ち、支配し維持しておられます。太陽と地球の距離は、とても大切だと言われています。地球と太陽の距離がもう少し近いと地球は熱すぎ、遠すぎると寒すぎてしまいます。地球と月の距離もそうで、地球と月の重力の違いにも意味があります。地球には、重力があるので地球上の生き物は宇宙に投げ出されることなく地上にとどまることが出来ています。また神様は、太陽と月と星を造ることで季節を定められました。季節があることで、人も動物も植物も生存することが出来るのです。特に日本では、四季(四つの季節)を楽しむことが出来ますね。この季節は、作物を作るために必要な水、気温などを提供してくれます。地球の傾きも地球の自転の速度も丁度良いのです。私は、小学生の頃「地球儀」がちょっと傾ているのを見て不思議に思ったことがありました。しかし実際に地球は傾いていてその傾きがあるから丁度良いのだそうです。
これらすべてのことが、宇宙のビッグバンによって偶然発生したとするならば、そこにある絶妙なバランスの意味を見出すことが出来ません。放射線に溢れている宇宙でビッグバンが起き、惑星が誕生してそこに生物が誕生することなど出来るものではありません。しかも数多くの種類の植物が存在し、実に多くの生き物が存在しているのです。しかも人間は、それらのすべてを未だに知らないのです。これは、偶然の産物ではなく、創造主なる神様によって造られたからこそ全ての説明がつくし、そこに神様の恵みが溢れているからこの世界は素晴らしいのです。
人間は、「太陽、月、星、山、海、大木、大きな石など」自然界のあるあらゆるものを礼拝の対象として祭ります。それだけではなく、偶像をつくりそれを礼拝の対象とします。それらは人間が作り出した神々です。神という存在が、崇高な力に溢れた存在だとすれば、人間がどうして神をつくり、これが神だと言うことが出来るのでしょうか。聖書は、はっきりと「神が天と地を創造した」と教えています。神様がすべてを造られたのです。私たちは、すべてを造られ、支配し、秩序を守っておられる神様を礼拝しなければなりません。
Ⅱ;特別な存在
もう一つのことを見ることにしましょう。神様が、天と地を創造しました。まず、造られた世界を聖書の記述に沿って見ました。先ほどは、造られた世界が素晴らしものであることを見ました。次には、神様が特別な存在として造られたものがあることを見ましょう。それは、人間です。
特別なことその1=神のかたちに似せて造られた。
神様は、この世界のすべてを言葉によって造られました。神様が、「光があれ」と言われれば光が出来たのです。神様が、「種類に従って群がれ、じよ」と言えば、水の中の生き物や陸地の生き物が造られたのです。それらは、神様の言葉によって造られました。しかし人間に関しては、まったく違っていました。神様は、「われわれのかたち」「われわれに似せて」と言われるのです。「われわれ」という表現は、聖書全体で教えている、三位一体の主なる神様のことです。神様は、ご自身のイメージをもって人間を造られました。これは、単なる生き物ではなく、人格を持った存在として造られたということなのです。神様は、神様と個人的な交わりを持つことが出来る存在として、人間を造られたのです。
特別なことその2=神様ご自身で形造り、いのちの息を吹き込まれた(創世記2:7)。
神様は、大地のちりで人を形造りました(7)。神様が、ご自身で形造ったということをどのように受け止めますか。私は、「神様が人間をそれほど大切なものとして造られた」という神様の愛を感じます。私は、先日DIY で自宅のスロープを作りました。時には、子どもたちの夏の工作の手伝いをしたりします。その時、一つひとつ丁寧に作ろうと考え、色々工夫をして作ります。自分の手で作るとそこに愛着も湧き、作ったものは特別なものとなります。神様は、そのように人間を造られたのです。しかも神様は、いのちの息を吹き込むのです。人は、神様の手に抱かれ、いのちが与えられ、生きることが出来るようになったのです。
「最初の人間はそのように造られたのかぁ」と他人事のように考えないでください。私達一人一人がそのような存在として造られているのです。ダビデは「生まれる前から、私はあたなにゆだねられました。母の胎内にいたときから、あなたは私の神です(詩篇22:10)」と言っています。どういうことでしょうか。私たちは、一人ひとり神様のみ手に抱かれて生まれてきたということです。神様は、私たちを特別な存在として見守り、導いてくださっているのです。私たちは、神様のみ手に抱かれ、いのちが与えられ、生かされているのです。人間は、微生物が進化をし続け、猿となり人間になったのではありません。人間は、偶然に存在するようになったのではありません。存在するのが偶然なら、そこになんの意味も見出すことは出来ませ
ん。人間は、人間として神様によって造られ、いのちが与えられているのです。そこには明確に存在する目的があるのです。
特別なことその3=造られた目的がある。
神様は、人間を単なる動物として造ってはいませんでした。神様は、動物とは別な存在として、人間を造ったのです。そこには神様の目的があります。ということは、人間は、存在する意味と目的があるということです。その目的とは、創世記1章26−28節です。神様は、ご自身が造ったものすべてを支配するようにと言われました。人間は、神様が造られた自然界の管理者としての責任が与えられているのです。また神様は、人を祝福されました。人は、神様の祝福を受け、神様と人格的な交わりを持つ存在として造られているのです。そして造られた時、人を含めてすべてが良かったのです。完全な状態でした。人も神様と完全に良い交わりを持つことが出来、神様の創造の良い管理者となっていました。
何度も言いますが、私たちは、偶然存在するようになったのではありません。生きていること、存在していることは、偶然ではありません。最初の人間が、神様によって造られた時から、人間は神様によって生かされ、神様による意味と目的があるのです。神様は、皆さん一人一人をとても大切な価値のある、愛すべき存在として守って下さるのです。私たちは、神様と交わりを持ち、神様からの祝福を受けて生きることが出来ます。そして私たちの人生は、神様によって意味のある、素晴らし人生となります。
けれども人の罪のために、すべてのバランスが崩れてしまいました。罪のために神様と人間の関係は崩壊してしまいまいました。でも神様は、この世界を見捨ててしまったわけではありません。神様は、今に至るまで、そしてこれからもこの世界を守り、私たち人間を導て下さるのです。今は、特に何も良いことがないと感じるとしても神様は、常に変わらずに私たちと共におられます。今私たちは、新型コロナウイルス感染の拡大という不安な中にいます。それだけではなく、梅雨の長雨による災害やこれからは台風の被害のように自然災害があります。また私たちには、悩みも問題も、ストレスもあります。それだけを考えるなら、私たちはそこに意味を見いだすことは出来ないでしょう。しかし忘れてはいけないのは、天地を造られ私たちを愛しておられる神様は、どのような状況にあっても私たちを見捨てないということです。どんなことでも私たちは、神様の愛から引き離されることはないのです。それほど神様にとって私たちは、特別な愛すべき存在であると言う事です。
最後に7 日目のことを見ておわりにます。神様は、6日間で創造のすべてのわざを行い、7日目を祝福し聖なる日となさいました。この日は、神様の祝福を受け、神様のみ前に歩むことを心に留める日であるということです。聖書では、7日目を安息日として守ることを教えています。新約の時代の私たちにとってそれは、週のはじめの日の「日曜日」です。それは、イエス様の十字架の死と復活のゆえにです。この日は、神様を礼拝する大切な日です。神様は、この日を祝福されました。ということは、この聖なる日は、神様から祝福を受ける日であり、私たち造られた者が、主なる神様を心から礼拝する日であると言う事です。人の罪ゆえに神様と人間との関係は崩れてしまいました。しかし今私たちは、イエス様の十字架の救いのみわざによって罪ゆるされ、神様との親しい交わりを持つことが出来るのです。私たちは、天地を造られた主なる神様を礼拝し、神様からの祝福と喜びに満たされて歩み続けましょう。
祈り
「愛する天の父なる神様、私たちが神様によって造られ、いのちが与えられている事を感謝致します。神様と交わり、神様を礼拝し、神様を見上げ信仰を持って歩みます。神様の祝福の中を歩み続ける者としてください。イエス様の御名によって祈ります。アーメン。」